岩盤浴と痛みの関係

岩盤浴で温まると、腰痛など身体の痛みが軽減してくるのが普通です。

それは、岩盤浴の温熱作用で、痛みのある局所の血行がよくなったり、温熱刺激で脳からエノドルフィンという神経伝達物質が放出されて、痛みの感覚を軽減するからといわれています。

さらに、スポーツや怪我による痛みの軽減効果については、温熱刺激によって「熱ショック蛋白(HSP)」というタンパク質が体内につくられ、それが障害や疲労などで傷ついた細胞を修復するため、ということが分かってきました(愛知医科大学の伊藤要子先生の研究による)。

ただし、痛みに対する温熱効果は、痛みの部位の傷や患部が安定している慢性時に限ります。傷がまだ治っていない障害の直後や炎症の急性期では逆効果なのです。

岩盤浴にも温泉と同じように、いくつか禁忌事項があります。「体に急性期の炎症があるとき」もその一つです。

例えば、岩盤浴の後で持病の胆石が痛くなったという人がいらっしやいました。それは、岩盤浴を利用したときが、ちょうど胆石が胆嚢を刺激して急性の炎症を起こした時期と一致していた可能性が高いと思います。

もう一つの可能性は、「石が石を動かした」ことです。岩盤浴の遠赤外線は、ぶつかった相手の分子に運動エネルギーを与えます。運動エネルギーを受け取った分子は、活動が盛んになり、さらに隣の分子へと玉突き衝突を繰り返します。この繰り返しによって「摩擦熱」が生じます。このエネルギーが胆石を微妙に動かして、胆石と胆嚢の相対的な位置関係が変わり、痛みが生じたのかも知れません。まさに、岩盤の石が胆石の石を動かしたというわけです。本当だとすると、遠赤外線のパワーは凄いですね。

さらには、「脱水」との関係も考えられます。岩盤浴で汗をかくと、多くの水分が失われます。それが、胆嚢の細胞の脱水をまねき、胆嚢を萎縮させた結果、胆石の大きさが相対的に増しかことで痛みが生じたということです。これも含めて、岩盤浴では脱水には十分に注意しなければなりませんね。

その一方で、岩盤浴を利用してから、腎臓と尿管に長年あった結石がなくなったという人もいます。これは、尿管結石が遠赤外線に動かされ、排出されたという可能性が考えられます。しかしこの場合、岩盤浴利用時に摂取する大量の水分と、代謝力が高まることで腎をめぐる血流量が増え、その結果たくさんの尿とともに結石が流されたと考えるのが現実的です。

いずれにしろ、身体に急性の痛みがあるときの岩盤浴の利用には、十分な注意が必要です。



トルコリラでFX