岩盤浴は免疫力を高めます。
実際にどのような影響を与えるか、最近の私たちの研究を報告しましょう。
ご協力いただいたのは、カプセル式のプライベート岩盤浴を製造するジェイメック社と、免疫専門の小田クリニックの小田治範先生です。
ジェイメック製のカプセル式岩盤浴「ヒーリングコクーン」を小田クリニックに搬入し、岩盤浴の前後とさらに10日後の免疫機能の変化を合計8人の治験者で測定しました。結果は、免疫機能の指標となる「NK細胞の活性」が、岩盤浴後に驚くほど高まり、岩盤浴が「免疫力を高める」事実が判明したのです。
ここで免疫についての基本をおさらいしておきましょう。
皆さんは、冬になるとインフルエンザの予防接種をしますね。しかし、その予防接種の効果があるのは、接種をしたものと同じタイプのウイルスが流行した場合のみです。実は、人間の体が免疫機能を発揮できるのは、「これは自分ではない」と過去に認識した外敵(ウイルスなど)だけなのです。
過去の外敵(抗原)の経験(感染)によって身につく免疫系を「獲得免疫」と呼びます。獲得免疫をコントロールするのは、リンパ球の中でT細胞とかB細胞と呼ばれるものです。しかしT細胞やB細胞は、自分の身体の細胞が異常化したものは異物として認識できないためにガンなどの場合免疫力を発揮しにくいのです。
ところが、リンパ球の中には、身体の中を常に巡回して、異物がくれば、自己判断でどのようなものでも排除してしまう優れものがあります。これをナチュラルキラー細胞、通称「NK細胞」と呼んでいます。NK細胞は、T細胞やB細胞と違って、経験で学んだ特定のガン細胞のみを攻撃するのでなく、いかなるガン細胞も単独で直接攻撃をしかける性質をもっているのです。
体の中にガンなどの異常が生じたとき、まず最初に反応するのがこのNK細胞なのです。人間の身体では、健康な人でも1日3000~6000個くらいのガン細胞ができているといわれています。でも、たいてい発症せずに済んでいるのは、このNK細胞ヤカン細胞を早期発見して、ガンの発病を防いでくれているから。つまりNK細胞こそが、人間にそなわった「自然治癒力」の担い手といえるのです。
その意味で、NK細胞が働く免疫系を「自然免疫」と呼ぶのです。
病気を予防する力、つまり「免疫力」は、主にこのNK細胞に依っています。免疫力を高めるには、このNK細胞という武器に活躍してもらえばよいのです。
ところが、です。
このNK細胞が武器として活躍するには、パーフォリンという「実弾」が必要です。ただのNK細胞ばかりでは、弾丸のない鉄砲、ただの鉄の塊です。NK細胞が免疫力を発揮するのは、このパーフォリンを細胞の中に穎粒として蓄えることが必要なのです。
NK細胞がパーフォリン穎粒を蓄えて臨戦状態になることを「活性化する」といいます。つまり、NK細胞がどれだけ活性化されているかが、免疫力が高いか低いかの決め手となるのです。
実は、NK細胞のリンパ球に占める割合は、年齢とともに増えているのです。
ところが、大事な「活性化率」は年齢とともに減少して、20歳くらいで平均45%もあった活性化率は、印代では20%程度まで低下してしまいます。だから60歳以~になると発ガン率が高まるのです。
このようにNK細胞の活性化は、自然治癒力の最も信頼できる指標といえます。
そして岩盤浴のあとで、この活性化率が驚くほど高まったのです。
例えばAさんは、「43%→72%」に、Bさんは、「55%→78%」に、Cさんは、「39%→57%」に、さらに、高齢のDさんは、たった23%だったのが20歳の平均を上回る52%にまでそれぞれ上昇したのです。
さらに、10日後の測定でも、AさんとCさんでは、岩盤浴前より高い数値を示し、1回の岩盤浴の効果が持続していたのです。
しかし、岩盤浴のどのような効果が、このようにNK細胞の活性化を起こしたのかは、はっきりとはしていません。遠赤外線の温熱作用がもっとも大きな要因と思われますが、私は、やはり「遠赤外線とマイナスイオンとの相乗作用」ではないかと考えています。
免疫を司る細胞は、まず大きな骨の中にある骨髄で作られ、それが胸の中央にある胸腺に集められ、自乙と非自乙を区別できるように教育された上で、腸管、頚部などの各リンパ節に送られて免疫力を発揮するのです。
岩盤浴の温熱効果が、骨の中の骨髄、胸の中の胸腺、お腹の中の腸管リンパ節まで十分に到達して、免疫細胞を活性化しているのでしょう。