ちゃんと汗をかけない時代

私か岩盤浴をすすめるのは、理想的な、サラサラ汗がかけるからです。

私は汗の専門医として、20年以上、多くの患者さんと接してきましたが、このところの汗をめぐる問題については、流れが急激に変化しています。

これまでの汗の悩みは、「人前で自分の意思に反して大量の汗をかいてしまう」という多汗によるものが多数でした。なによりご自分で意識されている汗の悩みでした。しかし、現代の間題は、「汗が上手にかけない」人が増えているということです。そして多くの場合、多汗の方とは正反対に、自分の健康と汗をかけないこととの関係を十分認識していないことです。

汗がかけない身体の原因のはとんどが、生活環境によるものです。

日本全国で、冷房が過剰に普及したことや現代人の運動不足と関係があるのです。

いまや疑う余地もなく、日本全体がどんどん暑くなっていますね。

当院のある新宿は、夏になると熱帯です。これは地球温暖化というよりも、まず日本の都市が隅々までコンクリートで覆われてしまったことと、そのうえ冷房が全面的に普及して、排熱が街にあふれたためであることは、いうまでもないでしょう。

土が見えないほど敷き詰められたコンクリートのために、雨は地下に浸みることもなく下水に直行し、コンクリートの下は砂漠状態です。雨が降っても蒸発しないため「打ち水」にならないのです。

この状態こそが、今、汗をかけなくなった現代人の皮膚と一緒なのです。

本来、大地も汗をかくのです。そうして自分の温度を調整していたのです。

それができなくなって、火ふくれ状態になったのが都会の砂漠です。

そうして今度は、そこに住む人間が汗をかけなくなっているのです。



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